名馬ヒストリー
■ネヴァブション
7歳のネヴァブション。年齢に似合わず、実は可愛い馬。
常に口寂しがるので、青木調教厩務員は、引き手の金具を改良した馬具の口の横にカチャリ。
馬は口でカチャカチャと遊んで寂しさを紛らわしています。
ネヴァブションは競走馬としてピークを迎えています。
苦労とキャリアを重ねた、いぶし銀の好走に期待しましょう。
■トウカイトリック
あとは馬場だけよければ。
メルボンカップを控えての数日。
トウカイトリックのコンディションを語るうえで、この言葉が必ず締めくくりであります。
遠征初戦、コーフィールドカップで12着に敗れた際、十数年ぶりと言われるほどの重馬場に、さながら吉本新喜劇のズッコケのように終始ノメり通しだったことで、はっきりとした弱点。
そしてメルボルンカップ当日も雨の予報。
ただ、それを除けば不安などまったくありませんでした。
とにかくすべてが順調でした。
それはそもそもこの遠征が平坦な道のりだったからではなく、陣営の用意周到さと、なによりトウカイトリック自身の身の現れに他ならなかった。
「現役生活の中で一番厳しいかもしれない」
トウカイトリックは、調教を担当した根岸調教助手は、そのしぶれるほどの手ごたえに自信しかなかったと語ります。
しかし、メルボルンカップ当日のフレミントン競馬場はまたまた雨模様。
誰が悪い訳でもありません。
皆、天を恨みました。
馬場さえよければ。
あの日、日の目に見ることができなかった切れ味を、今一度楽しみにしてみたい。